【絵本】『おばけリンゴ』ドイツの人気絵本作家が描いた作品<6歳~8歳児おすすめ絵本>

妖怪、おばけ

絵本作家「ヤーノシュ」さんは、どういう人物?

この絵本の作者は、ドイツでは国民的絵本作家として有名な「ヤーノシュ」さんの作品です。
私も、この絵本を手にするまでは、名前すら知りませんでした。
なので、作家「ヤーノシュ」さんとは、どんな人物なのか調べてみました。
調査開始!…色々と調べてみると……!絵本の最後のページに、作者紹介の記載ありました。※あるんか~いっ!一人ツッコミ(笑)
でも、絵本に書かれている情報だけでは、ピンとこなかったので、もう少し調べた情報を集めましたので、ご紹介します。

<作者紹介>
ドイツの絵本作家。
本名はホルスト・エッカート。
1931年、ポーランドに生まれる。
1946年、仕事を探して、両親とともに、西ドイツに移住。
1953年、ミュンヘン芸術学院に入学するも、中途退学。
1960年、独学でデザインの勉強をしつつ、絵本の仕事に携わりながら、最初の絵本「ヴァレック」を出版。
初出版以降から、精力的に絵本作家として活動をし、ドイツで絵本作家として広く認められ、たくさんの賞も受賞。ドイツでは、国民的絵本作家として有名となる。

けっこう波乱万丈な人生なのですが、作家として成功を収めた1980年には、都会から離れた場所に移住することを決断。ドイツを離れ、スペイン領カナリア諸島にあるテネリフェ島に引っ越して、執筆活動を行っていたそうです。
2019年頃までは、コラムなどの執筆活動をしていたようで、年齢だと…なんと88歳!凄い!

その作者の人生を知りながら、絵本を読むとおもしろいと思います。

人生は上手くいかない…。もう神頼みするしか…【あらすじ】

タイトル:おばけリンゴ
作・絵:ヤーノシュ
訳:やがわ すみこ

出版社:福音館書店
サイズ:29×21㎝
絵本ナビ

<五つ星評価>
ストーリー:★★★
絵・しかけ:★★★
教育・知育:★★★
笑い・感動:★★★
◇総合評価:★★★


ワルターという貧乏な男の人がいました。
ワルターは、リンゴの木を1本もっていましたが、一つも実がなりません。
ワルターは、悲しくなってしまい、ある夜、神様に祈りました。
「一つでいいからリンゴがなりますように…」
なんと、その願いが神様に届いたのか、リンゴが一個実りました。
ただ、そのりんごが物凄い大きいこと!
ワルターより大きなリンゴです!

絵本ナビ

 ワルターは あるひ、とうとう リンゴを とって、いちばに はこぶことにしました。けれど リンゴは、あんまり おおきくて、きしゃの いりぐちが とおれません。それに、かしゃは このまちまで きていないのです。
 そこで ワルターは、このおばけリンゴを おぶって、はるばると あるいていきました。いやもう、その おもかったこと!ひざは がくがく、あしは ずきずき。でも ワルターは、どんなに たかくうれるかと、それを たのしみに がんばったのです。


大事に育てたリンゴとワルターは、一体どうなるのでしょう?

文章は、ひらがな文字で書かれているのですが、文字数が比較的多いので、小学校低学年向けの絵本かと思います。

「海外の絵本作家」に関連する絵本として、こちらも多く読まれています。
【絵本】『こわくなったら やってみて!』気分を整える絵本<4歳~6歳児おすすめ絵本>

「幸せとは何か?」と考えさせられる絵本【感想・まとめ】

この絵本を読んだあとに思ったことは、「幸せとは何か?」と考えされる絵本かと感じました。
今より良い「幸せ」を求めて、一生懸命頑張っているのに、結果が出ない。出たと思って喜んだら、また問題が…。そんな問題を解決したことで、幸せを求める前の「幸せ(元のさやに戻る)」に「幸せ」を感じるなんて…。
私なら、「あー、良かった…!」なんて、簡単に納得できないかも…。
それで、冒頭の「絵本の作者ってどんな人生送ったんだろう?」と気になったわけなんです。
おそらく、作者が伝えたいのは、『今、不幸せだと思うのは、問題が起きてないから感じるのであって、問題がない今というのは「幸せ」なことだ。』と…。深読みしすぎ?(^_^;)
なぜか哲学的な考えを求めたくなるような絵本です。
高校生の倫理の授業で、読み聞かせしてもいいかもしれませんね…?!(笑)

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