【絵本】『葉っぱのフレディ ―いのちの旅―』「生」と「死」を考える<7歳~9歳児おすすめ絵本>

海外作家

アメリカの教育学者が書いた絵本

この絵本の作者について、ちょっとご紹介いたします。
作者のレオ・バスカーリアさんは、アメリカの教育学者。
彼は、南カリフォルニア大学で教育学を学び、卒業後は、学校の教員となり、おもに学習障害の子供たちのクラスを担当したそうです。
教師をしながら、大学院で博士号も取得し、南カリフォルニア大学に戻り、大学で教鞭をとりました。
しかし、教え子の自殺という事件に遭遇し、以後、命の大切さについて関心を持ち、「ラブ・クラス」という単位の出ないゼミを行い、そのゼミの演習成果から最初の著書『LOVE』を出版。
彼の本は、アメリカで大ヒットとなり、1998年までに、世界17か国の言語で1800万部の売り上げを記録したそうです。

生涯をかけて、生命について探求した作家の絵本をご紹介します。

葉っぱとしての生涯【あらすじ】

タイトル:葉っぱのフレディ ―いのちの旅―
作:レオ・バスカーリア
訳:みらい なな
写真家:アンソニー・フリザノ、グレグ・ルードウィグ、ケン・ノアック、ボビー・プロブスタイン、ミスティ・トドスラック

出版社:童話屋
サイズ:23.4×18.3㎝
絵本ナビ

<五つ星評価>
ストーリー:★★★★
絵・しかけ:★★
教育・知育:★★★
笑い・感動:★★★
◇総合評価:★★★


春が過ぎて夏がやってきました。
葉っぱのフレディは、鮮やかな緑色の葉っぱとして成長し、周りにいる葉っぱの仲間たちも元気でいます。
しかし、秋になると、緑色だった葉っぱたちが、紅葉となります。
そして、冬が近づいてくると、風が強くなり、元気だった葉っぱたちも、落ちたり、飛ばされてしまい、フレディもなんだか不安になってきました…。
「こわいよう…。」
近くにいた葉っぱの友人のダニエルが言います。
「みんな引っ越しをするときが来たんだよ」と……。



冬が来ると、フレディや仲間たちはどうなっちゃうんだろうね…。
「死とは何だろう?」と考えさせられる絵本です。

哲学的な博士らしい作品なので子どもには…【感想・まとめ】

この絵本ですが、挿絵はほとんどなく、代わりに美しい景色の写真で作られております。
絵本の文章も、季節感を感じられる描写で訳されていて良いとおもいますが、でも…。
子どもが読む絵本としては、ちょっと哲学的というか、難しいかと…。
小学生だと、学校の読書感想文などの教材として活用できるかな。
あとは、高校生の倫理の教科がある学校で読むのも良いかもしれませんね。
人生に悩んでいる学生や社会人におすすめ絵本かもしれません。

絵本選びの参考にしていただければ幸いです。


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