「ブス」の語源は?

絵本のタイトルでもある「ぶす」というのは、漢字で「附子」と書き、トリカブトの塊根を意味するものです。
漢方では、トリカブトの根を「付子(ぶし)」や「烏頭(うず)」と呼び、鎮痛・強心剤として用いられます。
これには、猛毒となるアルカロイドが含まれているため、誤って口に含むと神経系の機能が麻痺し無表情になるそう…。
そして、顔の見た目を悪く言う「ブス」というのも、「附子=無表情」が語源の由来だそうです。
その猛毒な「ぶす」を題材にした絵本をご紹介します。
さてさて、「ぶす」の正体とは⁉【あらすじ】
作:内田 麟太郎
絵:長谷川 義史
出版社:ポプラ社
ページ数、サイズ:36p、26×22㎝
<五つ星評価>
ストーリー:★★★★
絵・しかけ:★★★★
教育・知育:★★★★
笑い・感動:★★★★
◇総合評価:★★★★
ある家の主人が、使用人である太郎冠者(たろうかじゃ)と次郎冠者(じろうかじゃ)に外出するからと留守番を申し付ける。
その際、壺を二人に見せ、「これは”ぶす”という猛毒の入った壺だ。留守の間、見張っとくように。」と言いつける。
しかし留守番を言い付かった太郎冠者と次郎冠者は、”ぶす”のことが気になって仕方がない。
主人からは「毒の入った壺から流れてくる空気を浴びただけでも死んでしまう」と言われていた二人は、扇を使って空気をかわしつつ接近を試み、とうとう太郎冠者は、壺の中身を覗いてみることにする。
するとどうであろう、毒であるはずの”ぶす”なのに、大変おいしそうに見えるではないか。
誘惑に負けて、太郎冠者が”ぶす”をなめてみると毒というのは全くの嘘で、主人が”ぶす”だと言った物の正体は………。
使用人の太郎冠者と次郎冠者が主人の嘘を見破り、さらに逆手にとる一連の出来事を滑稽に描いていますよ♪
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