江戸時代に妖怪は大ブーム?!

人は見えないものに対しての不安や恐怖を、形にして表現したくなるそうです。
昔は、現在のように科学が発展しているわけではないので、不思議な自然現象が起きると、おばけや妖怪の仕業だと思ったようです。
江戸時代の頃も、妖怪やお化けの話は、浮世絵や芝居、落語の題材として広まり、江戸の大衆文化として楽しまれたそうです。
そんな、日本古来の妖怪を題材にした絵本をご紹介します。
妖怪『ろくろ首』は女性ではなく男の子!【あらすじ】
作・絵:青山 邦彦
出版社:フレーベル館
サイズ:30×21.5㎝
<五つ星評価>
ストーリー:★★★
絵・しかけ:★★★★★
教育・知育:★★★★
笑い・感動:★★
◇総合評価:★★★★
ここは、江戸の大広場。
たくさん立ち並ぶ見世物小屋では、曲芸や手品など、いろいろな芸が繰り広げられ、見物客で大賑わい。
中でも<妖怪>の見世物が大流行。
<妖怪>と言っても、本物ではありません。
どの見世物小屋も、大きな仕掛けで動く、作り物の妖怪で、お客様を取り込んでいます。
その大広場に全然客の入らない、さびれた見世物小屋があります。
その小屋の役者は、どんどん辞めていき、最後は座長が一人ぼっち。
そこへ、「おじさん、ここで おいらに げいを させておくれ。」と、小さな男の子がやってきたのですが、その子どもは…?!
最後のページに、お話に出てくる妖怪の一覧がついています。
絵の中にいる妖怪たちを探してみてね♪
<お話に出てくる妖怪>
・ろくろ首 … 伸び縮みする首をもつ妖怪。
・唐笠お化け … 唐笠の一つ目妖怪。
・カラス天狗 … カラスのような口ばしと翼のある妖怪。
・大入道 … 山のように大きく、人の姿をした妖怪。
・一つ目小僧 … 目が一つの妖怪。
・河童 … 頭に皿をのせ、緑色の体をした妖怪。
・座敷わらし … 人の家に住みつく、子どもの姿をした妖怪。
他にも、いろいろな妖怪が登場するから、調べてみてね!
「妖怪」に関連する絵本として、こちらも多く読まれています。
【絵本】『わがはいは のっぺらぼう』おばけの暮らしは楽しい<4歳~6歳児おすすめ絵本>
細かく描かれた絵に魅了♪【感想・まとめ】
この絵本がすごいのは、とにかく細密な絵に驚嘆します。
江戸の建物が立ち並ぶ建造物の細かさ、町にあふれる人々の服装の違い、人々の顔の表情の違い等々、その細部にまで描かれた絵に感動しました。
子供たちも、隅々まで絵を見てしまうでしょうね。
妖怪好きの子供たちには、是非見てほしい絵本です。
絵本のサイズも、<30×21.5㎝> と大きいので見やすいです。
また、子どもだけじゃなく、美術やイラストを学んでいる方々にも、資料として活用できる作品だと思います。
コメント