妖怪やおばけが大好きな絵本作家

この絵本の作者、「富安陽子」さんなのですが、彼女の作品には、いろいろな妖怪やお化けなどが登場します。
例えば、「やまんば山のモッコたち」や「わがはいはのっぺらぼう」など、絵本のタイトルだけで、妖怪やお化けの絵本だとわかっちゃいますよね。
今回は、その妖怪の中でも、格付けが上位クラスの「龍」が登場します!※ファンタジー大好きの妖怪評価!(笑)
絵は早川純子さんの迫力ある龍の挿絵で描かれている絵本をご紹介します。
灯りに引き寄せられる虫?…ではなく龍の坊や【あらすじ】
作:富安 陽子
絵:早川 純子
出版社:佼成出版社
サイズ:23×24.5㎝
<五つ星評価>
ストーリー:★★★
絵・しかけ:★★★
教育・知育:★★★
笑い・感動:★★★
◇総合評価:★★★
空に浮かぶ雲の巣の中で、大きな龍のお母さんが、卵を温めていました。
絵本ナビ
ある うつくしい まんげつの よる、
たまごに ちいさな ひびが はいり、やがて からが われると、
なかから ちいさな ちいさな りゅうの あかちゃんが でてきました。
たまごから うまれた りゅうの ぼうやは、
まず、つきに むかって「シャーッ」と ほえました。
まだ、おかあさんのように、
いさましく ほえることが できなかったのです。

ふたつめの あさが あけると、
ぼうやは そらを とぶ れんしゅうを はじめました。
おかあさんの あたまの うえで「シャーッ」とほえると、
いさましく、とぐろの まんなか めがけて、とびおります。
かぜに のって、フワリと からだが うかびました。
おもしろい! おもしろい!
そうやって くりかえすうちに、ぼうやは だんだん じょうずに、
とべるようになりました。
ひが しずむころには もう、くもの すの うえを
ぐるぐる とびまわれるほどでした。
そのよるも、ぼうやは おかあさんの とぐろの なかで
ぐっすり ねむりました。
ある晩、目を覚ました龍の坊やが、雲の巣から、外の景色を見下ろすと、不思議に輝く光が見えます。
はるか遠くに見える灯りなのですが・・・。
……。
絵本ナビ
そして ふいに、その くもの なかから、
おかあさんりゅうが かおを のぞかせたのです。
ぼうやは うれしくて うれしくて、クタクタだったことも わすれ、
おかあさん めがけて とびあがりました。
よぞらに まいあがった ぼうやの からだを、おかあさんは そっと、
まえあしで すくいあげました。
そして、ぼうやを むねに だいて、
すばらしい スピードで、そらの たかみの すへ のぼっていきました。
……。
はるか遠くに見える灯りは何だったのでしょう…?
龍の坊やは好奇心いっぱい!目が離せない年ごろで、お母さんも大変だね♪
「おばけ、妖怪」に関連する絵本として、こちらも多く読まれています。
【絵本】『わがはいは のっぺらぼう』おばけの暮らしは楽しい<4歳~6歳児おすすめ絵本>
お母さんのとぐろの中が一番のベッド♡【感想・まとめ】
早川純子さんの絵が迫力ありすぎて、なんだかお母さん龍が怖いッ!
でも、本当は、とても優しくて、龍の坊やを優しく見守っているんですよね。
絵本を読み聞かせしたお子さんが、お母さんにべったりしてくるかもしれませんよ♪
絵本選びの参考にしていただければ幸いです。
コメント